特殊電気療法

●特殊電気療法とは

特殊電気療法とは、機械が作り出す特殊な電気を流す施術です。
代表的な特殊電気療法は、次のとおりです。

・立体動態波

異なる3つの周波数が体内で重なることで、立体的な電気のうねりが生み出されます。
立体動態波は、この立体的な電気のうねりによって筋肉や靱帯などを刺激する施術です。
痛みは少なく、身体の奥を揉みほぐされているような感覚だと表現されます。

・マイクロカレント

マイクロカレントとは、微弱な電流をつかった施術です。
私たちの身体には、生体電流という微弱な電流が流れています。
マイクロカレントはこの生体電流と似たレベルの非常に弱い電流です。

捻挫や肉ばなれ、骨折などといったケガからの回復をサポートする効果が期待されます。

・EMS

EMSとは、「Electrical Muscle Stimulation」の略称です。
日本語に訳すと、電気的筋肉刺激という意味です。
その名のとおり電気刺激によって筋肉を動かし、筋力アップを目指す方法です。

電気刺激によって筋肉の収縮運動を促すため、鍛えにくいインナーマッスルもトレーニングできます。

●ES530について

当院では、9種類の多彩な電気刺激モードを搭載したES530を導入しています。
症状や目的に合わせて、適切な電気刺激モードで施術します。

・立体動態波モード

三次元的に干渉させた中周波によって深部まで刺激する施術です。

・3D MENSモード

立体動態波モードの1/1,000の0～1,000μAという微弱な電流を与える施術です。
マイクロカレントを立体動態波で独自に実施します。

・Hi-Voltageモード

高圧の電気刺激を深部に浸透させる施術です。
痛みの緩和や治癒の促進などをはかるために使用します。

・MCRモード

微弱な電流で組織の修復をうながすモードです。
筋肉痛の軽減に役立つといわれています。

・4極干渉波モード

4つの電極をつかい、広範囲を施術するモードです。
皮膚刺激が小さく、深部にまで届きます。

・2極干渉波モード

2つの電極をつかい、腕や足などの局所を施術するモードです。

・Pro-EMSモード

電気刺激によって意図的に筋収縮を引き起こし、筋力の強化をはかる施術です。

・Russian-EMSモード

筋力向上を目的としたモードです。

・TENSモード

電気刺激によって痛みの抑制をはかる施術です。

特殊電気療法は、おもにリハビリテーションを目的として行う施術です。
寝た状態のまま行えるため、ケガをしていても無理なく施術を受けられます。
特殊電気療法では、筋肉を刺激したり痛みを感じさせる神経をブロックしたりできるため、筋肉の萎縮予防や鎮痛を目的として活用されることがあります。

●特殊電気療法の特徴

それぞれの特殊電気療法の特徴についてご紹介します。

・立体動態波

捻挫や肉ばなれのような急性のケガから、肩こり・腰痛などの慢性症状まで幅広く対応できる施術です。
痛みの緩和や組織の修復をサポートするために役立つといわれています。

・マイクロカレント

人間の身体は、傷ついた細胞を修復する際に「損傷電流」を流すといわれています。
マイクロカレントの電流はこの損傷電流と似ているため、炎症を抑えたり回復をうながしたりする効果が期待できます。

・EMS

EMSは、筋力トレーニングとして活用されることが多い施術です。
筋力アップによって基礎代謝が向上して痩せやすい身体づくりが行えるため、リハビリの分野だけでなく、美容エステ業界でも注目されています。
小さな負荷で効率的にトレーニングが行えるため、筋力が低下している方や女性の方でも無理なく続けられます。

●特殊電気療法の注意点

・急性期は施術できない場合があります

特殊電気療法の中には急性期に行えないものもあります。

ヒアリングの際に、どのような症状でお悩みなのか詳しくお聞かせください。

・妊娠中の方の使用は注意が必要です

特殊電気療法の中には、妊娠中は禁忌とされているものもあります。
妊娠している可能性がある方は施術前にご相談ください。

・産後は主治医の許可が出てから行えます

産後の身体は、深刻なダメージを受けている可能性があります。
産後に特殊電気療法を受けたい場合は、主治医の許可をもらいましょう。

一般的に、産後2か月ごろから施術が可能です。

●施術前日・当日の注意点

電気療法を受けると、一時的に血行が良くなりすぎることがあります。
飲酒後に施術を受けると、悪酔いするかもしれません。

そのため、飲酒後の施術は控えましょう。

●施術後の注意点

・正しい姿勢を心がけましょう

施術後は、筋肉の柔軟性が高まっています。
足を組んで座る、片足に重心をかけるなど悪い姿勢を避け、正しい姿勢で過ごすことを意識しましょう。

・施術日とその翌日は飲酒と入浴を控えましょう

施術日とその翌日は、特殊電気療法の作用により、一時的に血行が良くなりすぎている場合があります。
飲酒や入浴をすると体調を崩す可能性があるため、施術日とその翌日は飲酒と入浴を控えましょう。

・だるさや痛みが出る場合があります

施術日とその翌日にかけて、身体にだるさや痛みが出る場合があります。
また、通電反応の副作用として、頭痛やかゆみを感じる方もいます。

・皮ふへの刺激を感じる場合があります

特殊電気療法は、身体に電気を流します。
そのため、皮ふにピリピリとした刺激を感じることがあります。

・吸盤の跡が数日残る場合があります

特殊電気療法では、吸盤をつかって電極を取り付けます。
ですので、吸盤の跡が数日残る場合があります。